ヒトも冬になると身震いをして少しでも熱を出そうと努力しなければなりません。
カエルが属している両生類は、ヒトとは異なり、周囲の温度変化に対応できません。
では、冬の時期にどのようにカエルに関わっていけばいいのか調べていきたいと思います。
そういえば、芋掘りの際に冬眠中のヒキガエルを起こしてしまったことはここだけの秘密です。 pic.twitter.com/Ogub642bsY
— 東北大学園芸部 (@touhoku_engei) 2016年10月29日
野生の冬とペットの冬!それぞれのヒキガエルについて!
野生の個体は冬に、いったいどんな生活をしているのでしょうか?
ペットの個体は、飼い主さんがどのような取り扱いをしていけばいいのでしょう。
そこで今回は、野生とペットそれぞれの「冬」について紹介していきます。
野生の個体が冬に活動しないのは、なぜ?
それは、10℃以下を下回ると代謝機能が低下して、動きにくくなってくるからです。
カエルやヘビなどの両生類は、変温動物なので、まわりの気温が下がれば、自分の体温も下がり、体を動かすことができません。
そのため、ヒキガエルは、冬の時期の数ヶ月間は、落ち葉が降り積もった場所など温度が一定に保たれているところに隠れます。
これは体温を調節するための冬眠というよりも、一種の麻痺に近い状態に陥っていると言えます。
そして、春が来れば地表の温度も上昇し、それとともに体温も上がってくるので、また動き始めます。
ペットの個体に冬眠をさせないのは、なぜ?
それは、飼育容器の温度を低くするのが困難なことと、そして、半覚醒の状態では消化不良を起こしやすいからです。
人工的に冬眠をさせるためには、容器内の温度を10℃以下にまで下げる必要があります。
私たち人間の生活との折り合いを考えると、とても現実的ではないことが分かります。
半分起きた状態で、もう半分は寝た状態で、餌やりを行いますと内蔵がうまく機能せず未消化のまま体内で腐敗してしまいます。
ですから、ペットとして飼われている個体については、冬眠をさせることをおすすめしないのです。
まとめ
野生のヒキガエルが冬眠をするのは、周りの温度が低下するのに合わせて自分の体温も下がり、活動が鈍くなるからです。
ペット飼育の場合は、冬眠状態を人工的に作ることが難しいので、冬眠はさせずに管理しましょう。
野生とペット、同じように育てたいと思っても、やはりどこかで歪みが生まれてしまうものなのですね。
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