近年、世界各地でカエルやイモリ等の両生類が急速に減少していることが生態学的に問題視されています。

それは一体何が原因で絶滅するかもしれないくらい減少しているのか。

その原因を調べてみました。

カエル 減少

原因はカビ

その原因の一つとされるのがツボカビ症という両生類特有の新興感染症の流行です。

ツボカビ症とはカエルツボカビ菌という真菌の一種が原因で起こる両生類の病気です

カエルツボカビ菌は両生類の皮膚にだけ寄生する珍しいカビで、1998年に中米のジャングルで発見されその後世界中で確認されるようになりました。

両生類は皮膚呼吸をする生物なので、皮膚にカビが生えるということはさまざまな機能障害を引き起こすと考えられます。

カエルツボカビにかかったカエルは、脱皮が促進され衰弱し最終的に心臓発作を起こして命を落としてしまいます。

標本調査や野外調査から、この菌は1980年代以降、急速に世界に拡散したと考えられています。

両生類に対する被害が著しいとされる地域は中南米やオーストラリアで、特に標高の高いジャングルに棲む珍しい種類のカエルが次々と絶滅に追いやられて問題となっています。

菌の出所

このカエルツボカビ菌は、海外から日本に侵入して来たのではないのです。

実は、日本から世界にばらまかれていたのです

では、いったいどうして日本のカエルツボカビ菌が海外に流出したのでしょうか?

日本は、戦後に食用目的で北米からウシガエルを輸入し、休耕田を利用した養殖が盛んに行われていました。

その結果、日本は1950年代から1980年代まで国内で養殖したウシガエルを欧米に輸出するウシガエル輸出大国でもあったのです。

こうした両生類の国際的なトレードが日本の菌を海外に持ち出し、世界中に菌を蔓延させたプロセスの一つとして考えられます。

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まとめ

意外にも減少の原因は日本にあったということに驚きを隠せません。

そしてこれが我々人間に影響がないか心配です。

もしそうなれば、大問題となります。

今後の動きに要注意していきたいですね。

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