カエルは変温動物と言って、温度が変わると体温も変わる生き物です。
一方、私達人間は恒温動物と言って、温度が変わっても体温は変わりません。
寒ければ暖かい洋服を着ていつも体温を保つ事が出来る人間と違って、年中裸のカエルたちは、気温が極端に下がると、活動できなくなってしまうのです。
そこで、餌になる虫もいなくなる冬の間は、あまり動かないで体力の消耗をおさえようとします。
それが冬眠です。
しかし、冬眠と言ってもずっと寝ているわけではないようです。
動くとお腹がすくので動かないだけなのです。
そんな時、カエルたちの体色はどのような変化をするのでしょうか。
アマガエルの冬眠中の色は?
緑が多い場所のアマガエルは、綺麗な黄緑色をしています。
土や枯葉の多い所では、茶色をしています。
このようにアマガエルの体色は、周りの環境にとても左右されやすいのです。
要するに、冬眠後の色を決めるのは、冬眠した場所の影響をもろに受けてしまうという事です。
冬眠前は鮮やかな黄緑色だったカエルが、冬眠後に茶色やグレーになってしまって驚く事があるようですが、そんな時は周りの状況を確認してみてください。
枯葉等、周囲の色と似ている場合であれば全く問題はありません。
冬眠中は全くの無防備な状態になりますし、動きも鈍くなります。
体を動かす事が出来ない代わりに、周囲が反射する光の波長を体で読み取り、アマガエルも同じ波長を反射するように時間をかけて調整していきます。
アマガエルによっては、木の模様まで似せるものもいます。
そうやって身を守っているのです。
なるべく周りの色と溶け合う為かもしれませんが、冬眠中の色は、元気に活動していた時よりも淡い色である事が多いようです。
まとめ
アマガエルは、温度と湿度の変化でも体色が変化をします。
季節で言えば、冬は黒っぽい灰色、ベージュの色に変化しますが、春になって気温が上がると緑色に戻ります。
体色を変える事で有名なカメレオンと同じように、背景と同化する事も可能ですが、カメレオンがどんな色にも変化できるのに対し、アマガエルは、基本的に緑、白、茶色の三色を微妙に調整して、環境に似せる傾向にあるようです。
白い壁にへばりつくアマカエルは見事に白っぽく変化します。
その対応能力には驚かされます。
寒い時期入り、餌が無くなる時期に冬眠する事や、常に周りの環境に合わせて体色を変える事等を見ただけでも、アマガエルの小さい体の中に、生きる為に磨いてきた技が詰まっているように感じます。
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