ヒキガエルの生息場所は、都市の開発が進むにつれて後退するどころか都市化に順応しています。
ですから、都会であってもヒキガエルに遭遇する機会は多いのです。
犬の散歩中に目の前にヒキガエルが現れたら、仔犬であれば興味を持ってしまうことがあるかもしれません。
ヒキガエルの毒で犬は倒れたり、亡くなったりすることがあるの?
あまり知られてはいませんが、ヒキガエルは外敵から身を守るために毒性の液体を分泌することができます。
もしも、興味本位で犬がヒキガエルを口にしてしまったらどうなってしまうでしょう。
そこで今回は、ヒキガエルの毒について紹介していきたいと思います。
毒の名称は何?
ヒキガエルが有する毒の名は「ブフォトキシン」です。
正式には「Bufotoxin」と綴り、「Bufo(ブフォ)」はヒキガエルの学名を、「toxin」トキシンは毒を意味しています。
ヒキガエルは、身が危険にさらされると耳腺と呼ばれる器官から白い毒液を分泌します。
毒は数種類の成分で構成されており、特にブフォタリンと、ブフォニンやブフォテニンが強く作用します。
ブフォタリンはステロイド系の猛毒で、人間が触れると皮膚に炎症が生じます。
ブフォニンは、幻覚作用をもたらす作用があると言われています。
犬がヒキガエルを咥えてしまったら?
ヒキガエルの毒を口から取り込んでしまう可能性が高くなり、中毒症状として次のような症状が見られます。
吐き気やしびれなどの症状が出たり、よだれを垂れ流したり、泡を吹いて倒れたりします。
症状が重い場合は、心臓に異常が見られることがあります。
最もひどい場合は、数時間のうちに亡くなってしまうことも珍しいことではありません。
散歩中にヒキガエルを咥えてしまった時は、すぐに口から出し、水で口腔内をしっかりと洗い流してください。
それから、すぐに動物病院へ連れて行き、適切な処置を受けましょう。
まとめ
ヒキガエルが有する毒の成分は「ブフォトキシン」と呼ばれ、神経毒と幻覚作用をもたらす恐ろしい毒です。
犬の散歩中に興味本位でヒキガエルを口にした際は、すぐに引き離し、口の中を水でそそいでください。
体はカエルの中でも大きいですが、こんな隠し玉を持っていたとは、自然の摂理にただ、ただ感心するばかりです。
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