夕方から夜。春から夏にかけて水辺や田んぼの方へ耳を澄ますと、カエルの鳴き声が聞こえてきて季節の移ろいを感じますよね。
田舎の方へ行くと、その大合唱を多少うるさく感じるかもしれませんが、カエルのいない土地で生活しているとふとその合唱を懐かしく思う瞬間があるものです。
しかしこのカエル達。そもそもなんで鳴いているのか不思議に思ったことはありませんか。
実は、カエルには鳴かないカエルもいるのです。
鳴かないカエルの種類とその代償
一般的にカエルは春から夏にかけて繁殖期を迎えると、恋のパートナーを求めて鳴くことで自分の存在をアピールします。
雄は鳴嚢(めいのう)と呼ばれるカエル特有の鳴き声を出すための器官を持っています。
そこを使うことによってゲコゲコと鳴き、雌に自分のことアピールするのです。
私達が普段よく目にするアマガエルやヒキガエルはこの鳴嚢という器官をもっているので鳴くことができますが、鳴嚢を持っていないカエルというのも存在しています。
これらのカエルは鳴かない、または小さくしか鳴くことしかできません。
鳴かないカエルの種類として、ニホンアカガエル・ツシマアカガエル・リュウキュウアカガエル・ナガレタゴガエルなどがいます。
これらのカエルはほとんど鳴かない、もしくは小さくしか鳴くことができないカエルなのです。
我々があまり目にする機会も少ないかもしれません。
先に述べた通り、カエルは鳴くことによって自分のパートナーとなる雌を見つけます。
こうして子孫を残していきますが、鳴かないカエル達にはやはりこの点において不利になることが多いのです。
もしパートナーになる雌に出会えたとしても、卵は胚や幼生の段階で亡くなってしまうことの多い、非常に繊細な種類のカエル達なのです。
特に主に対馬に生息しているツシマアカガエルと、奄美大島や沖縄島、久米島に生息しているリュウキュウアカガエルは準絶滅危惧種に指定されています。
まとめ
カエルが鳴いている理由を考えると、鳴き声には重要な役目があることがわかりますね。機会があれば、カエルの大合唱にしばらく耳を傾けてみてはいかがでしょうか?
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