カエルの心臓は自動能が高く、生体から取り出しても拍動を続けることが出来ます。
そこで、カエルの心臓について調べてみました。
カエルの心臓の構造
カエルの心臓は2心房1心室です。
カエルを解剖し、腹側から見るとY字型の大動脈が観察できます。
背面からは大静脈が観察できます。
心臓は、心のうという薄い袋の中に包まれています。
カエルの場合、大気中に二酸化炭素を排出しなければなりませんが、肺呼吸と皮膚呼吸を併用できるのは、肺静脈と大静脈の血液が互いに混じり合う心臓の構造の発達のおかげと言われています。
その心臓の発達が大気中への二酸化炭素の排出も可能にしたのではないかとも言われています。
心臓の自動性とは
カエルの心臓は自動能が高く、生体から取り出しても拍動を続けることが出来ます。
その自動能は器官としての心臓だけでなく、非常に小さな単位まで持っており、心筋細胞1つ1つになっても自立的に一定のタイミングで収縮をすることが出来ます。
しかし、いくつかの条件をもっており、死滅しないように心筋細胞に十分に酸素や栄養分が行き渡ることや、乾燥しないことなどが挙げられています。
また、人間とカエルの心臓において、冠状動脈の有無という非常に大きな違いがあります。
人間は心臓内腔に充填している血液からの拡散で、心臓壁全体に酸素をいきわたらせる事が出来ないため、心筋そのものへ血管が分布しており、これを冠状動脈と呼びます。
カエルは心臓壁が薄く、心臓内腔の血液からの拡散で、酸素が十分に行き渡ります。
ここで、心臓を生体から取り出した場合、人間の場合は、冠状動脈を分断してしまう可能性があり、単に摘出した心臓はやがて虚血状態に陥り、拍動をとめる可能性があります。
しかし、カエルの場合これを心配する必要はありません。
カエルの場合は、適当に養分を含んだ液体中に置いておけば、栄養も受けられ乾燥も避けられるため、しばらくの間は拍動を続けることが出来ると言われています。
まとめ
カエルの心臓は人間と違います。しかしその心臓によって、カエルの発達に欠かせない事が心臓の構造のおかげとも言われています。また、自動能の心臓なので、摘出してもしばらくは拍動を続けるようです。カエルは本当に凄い動物ですね。
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