春になるとあちらこちらからカエルの大合唱が聞かれます。
春はカエルたちにとって大切な恋の季節なのです。
身近な存在のカエルですが、彼らは少し変わった成長過程を経て大人になります。
卵が孵化するまで
オタマジャクシからカエルへと変化する過程も不思議ですが、孵化に向けて卵の中で起こっている変化もまた、不思議に満ち溢れています。
受精卵から4細胞期まで
カエルは産卵時期になると水辺に移動します。
そこでメスはオスと出会い、一緒に産卵を行い、卵は約1週間で孵化します。
カエルの受精卵は黒い動物極側と卵黄が偏っている白っぽい植物極側に分かれています。
受精卵から2細胞期、4細胞期、8細胞期と細胞数が増えていきますが、4細胞期までは同じ大きさで分裂します。
8細胞期から胞胚まで
8細胞期からは細胞の大きさに偏りが生じてきます。
動物極側の細胞はより小さく、植物極側の細胞は大きく分割していきます。
8細胞期の次は桑実胚になりますが、その名の通り、桑の実のような表面をしています。
動物極側ではより細かく多くの卵割が進み、植物極側の細胞は1つ1つが大きいです。
桑実胚の次は胞胚というステップに入ります。
胞胚になると動物極側の内部に卵割腔と呼ばれる部屋ができます。
原腸胚
胞胚からさらに分裂が進むと原腸胚というステップです。
植物極側に溝ができ、そこから胞胚腔内に陥入が起きて原口ができます。
ここで発生が進み、外側から外胚葉、中胚葉、内胚葉と3つの胚葉が出来ます。
そして次は神経胚です。
神経胚
外胚葉は神経板から最後には末梢神経、グリア細胞へと、中胚葉は脊索、側板へ、そして内胚葉は腸管へと形作られていきます。
最終的に側板はさらに体節、腎節、側板へと変化します。
尾芽胚(びがはい)
オタマジャクシの形に近づいてきます。
脳や口、肛門などの器官ができ、もうすぐオタマジャクシとして孵化します。
オタマジャクシの大きさはカエルの種類により異なりますが、大きなカエルのオタマジャクシは大きさが小さい傾向にあります。
オタマジャクシからカエルまで
オタマジャクシはカエルへの変化にむけて日々成長します。
成長したオタマジャクシには後ろ足が生えてきます。
さらに尾ビレが短くなり、前足が生えるころにはほとんどカエルの姿になっていますよ。
まとめ
いかがでしたか?
水田でよく目にするカエルの卵ですが、その卵が今どの段階にあるのかと想像しながら眺めるのも楽しいかもしれませんよ。
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