カエルの足といえば4本ですが、縁起ものとして置かれるカエルの置物のなかには3本足のカエルがみられます。
これはどういうことでしょうか。3本足のカエルについて調べてみました。
中国のガマ仙人伝説
中国の仙人、劉海蟾(りゅうかいせん)が金貨をくわえた3本足のカエルと出会ったという伝説が3本足ガエルの発端です。
釣り上げたという説もあれば、戦って手なずけたという説もあります。
このカエルは自ら金を作り出すことができるうえ、3本足という特徴が珍しがられ、財を招く縁起ものとして扱われるようになりました。
前足が2本で、後ろ足は尻尾のように真ん中についています。
劉海蟾は別名ガマ仙人ともよばれ、ガマガエルを連れて怪しい妖術を使うユニークな仙人です。
日本では、京都知恩寺の「蝦蟇鉄拐図」という絵のなかにみることができ、ほかにも装飾彫刻のなかに頻繁に登場しているようです。
おかっぱ頭でカエルを連れているという分かりやすい特徴があるため見つけやすく、親しまれている仙人です。
このカエルをモチーフにした置物は三本足で金貨を口にくわえているものが多く、店のレジや金庫のそばに置くなどして商売繁盛のために飾られます。
中国では月にカエル
日本では月にはうさぎがいるといわれていますが、中国ではカエルがいるといわれ、カエルは古来より神聖な生き物であるとみなされてきました。
中国の『三才図会』を基にした寺島良安の『和漢三才図会』のなかには、「蟾には三足のものがある」、「蟾蜍は月に住むという」という記述があります。
蟾蜍(せんじょ)とはヒキガエルのことです。
これは昔、嫦娥(じょうが)という女性が夫の桃の実を盗んで月に逃げ、ヒキガエルになってしまったという伝説からきています。
また、月にいるカエルはガマ仙人が連れていた三本足の蛙であるとする説もあり、この蛙は青蛙神(せいあじん)と呼ばれることもあります。
三本足ガエルの置き方
家に置く場合は、玄関、床の間、金庫や財布が置いてある場所が良いようです。
その際、床よりも一段高くなっている場所に置くと、さらに効果が高くなるようです。
置物が金色なら、西の方角に置きましょう。
昼間は外に向けて置いておき、夜になったら内側に向けます。
そして頭をなでてやると、家の中にお金を吐き出してくれるという説があります。
この場合、内側に向けずにおくと、逆に家のお金を外に吐き出して家が貧しくなってしまうようです。
まとめ
三本足のカエル、とてもユニークですね。根拠は明らかではありませんが、ガマ口財布もこのガマ仙人伝説から名づけられてできたと考えられています。不思議な力を持った仙人のカエルとなれば、お金が貯まる効果は高そうです。
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