ヒキガエルという名前そのものにスポットライトを当ててみたいと考えています。
蝦蟇の油と言えば、妙薬として知られていますが、いったいどんなものなのでしょう?
そこで今回は、ヒキガエルに関する言葉について調査していきます。
ヒキガエルの「ヒキ」って何?蝦蟇の油っていったい何?
まったく想像もつきませんが、ヒキガエルの語源にはどんな意味があるのでしょう。
蝦蟇の油は、いったいどんな症状に効くのでしょうか?
ヒキガエルの「ヒキ」の語源は?
ヒキガエルの語源は、「大海言」によると「気ヲ以テ子蟲ヲ引寄セテ食ヘバ名トスト云フ」とあります。
もっと分かりやすく言えば、「気を使って昆虫を引き寄せて食べることからその名を付けた」となります。
獲物を引き寄せて食べることから、ヒキガエルという名がついたのです。
気ではなく、舌を使ってカエルは餌を捕食しますが、昔の人には実に不可思議に思えたのでしょう。
なんと江戸時代にはその使用例が確認されていますから、歴史ある誇り高い名前なのです。
ちなみに、中国ではヒキガエルは「せんじょ」と呼ばれ、ウサギと並んで月の象徴とされています。
「蝦蟇(ガマ)の油」ってどんな意味?
ガマガエルの分泌物を利用して光誉上人(中禅寺住職)の手によって作られた、陣中薬が元になっています。
その効能として、強心作用、鎮痛作用、局所麻酔作用、止血作用があると言われています。
上人の地元筑波山では、戦前はヒキガエルの成分が入った商品が売られていましたが、戦後はそれに代わる品が名物になりました。
一説には、薬効成分とヒキガエルに関連性はなく、光誉上人がガマガエルに似ていたからとも言われています。
主成分についても様々ないわれがあり、植物のガマの花粉、ムカデ、馬油とする説もあります。
ガマガエルから抽出した成分は使われていませんが、現在でも種村製薬では蝦蟇油を製造しています。
まとめ
ヒキガエルの語源が「気を引く」にあったとは、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
蝦蟇の油を耳にしたことはありますが、まさかこんな歴史が隠されているとは思ってもみませんでした。
このように見てくると、昔から日本人はガマガエルに対して何らかの関心を寄せていたことが分かります。
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