カエルはその姿や形から、ヒトとは全く異なった生き物だという印象を持つ人がほとんどだと思います。
そんなカエルですが、実は研究の分野ではこれまでにもかなり長い間、私達に関わってきました。
それはいったいなぜなのでしょうか?
またカエルの研究にはどのような利点があるのか、少し見ていきましょう。
カエルについて
カエルは両生類に分類される変温動物です。
変温動物はヒトのように体温を一定に保つことができず、外気温などの環境に左右されます。
そんな人とは全く異なるカエルですが、どのように研究されているのでしょうか?
脊椎動物
カエルが属する両生類はヒトと同じく脊椎動物です。
脊椎動物の発生の仕組みはどの種でも同じだと考えられているため、両生類の発生の仕組みを研究することで、ヒトの発生の仕組みを理解する事ができるのです。
カエルが研究される理由
ヒトの発生過程を知るためには、脊椎動物を研究すればよいということが分かりました。
ではなぜ両生類が選ばれているのでしょうか?
それは両生類が脊椎動物の中でも研究しやすいからです。
まず体外受精であること、卵が殻に覆われていないこと、そして卵の数が多い事が理由に挙げられます。
なかでもカエルは両生類の中でも卵のサイズが大きいこと、飼育しやすいことが利点で、ツメガエルがよく研究の対象となっています。
同じタイミングで受精した卵は、全部が同じタイミングで発生していくので、同じ条件下でのサンプルがたくさん出来ることにつながります。
研究においてはこれも利点の一つです。
将来の医療のため
発生の過程で形づくられていくステップ(形態形成)の時期に異常が起こると、それがその後の病気や疾患に関わっている可能性があると考えられています。
つまりその異常を引き起こす遺伝子やメカニズムを知ることで、将来的にヒトの病気の治療に役立てることができるのです。
まとめ
いかがでしたか?
カエルとヒトとの間に意外な共通点があることがお分かりいただけたのではないでしょうか?
そうは言っても、やはりあまりしっくりとは来ないかもしれません。
ただ、カエルたちが私達の生活の向上のために貢献してくれているということは事実です。
カエルを目にすることがあれば、これからは少し感謝の気持ちを持ちたいものですね。
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